太宰治を演じるとしたら、小栗旬しかいねえなあとこの映画を見た後にすぐに思った。
これはハマっている。彼をここまで表現できるとは。原作……脚本があるにしても太宰治という作家の人生をここまで忠実に撮影、描写、演技。すべてが素晴らしいと思いました。ただ、少しばかりきれいすぎるとも感じましたが、俺の中の太宰治はこんな感じですね。うん。もちろん小栗旬さんほどきれいな顔ではありませんが、タバコを吸いながらこの世の中は腐ってるとうだうだ言っている姿、女性の前で恰好を付けるところも実に彼らしい。作家らしい作家では確かにありません。
彼の作品のいくつかは戯曲などから発想を得たと読んだことがあります。酒に麻薬。妻がいてもお構いなしにほかの女と寝る。
まさに、恥の多い生涯を送ってきました。しかし真面目に生きていたとて、彼の一文目はきっと同じような文章になっていたかもしれない。真面目にとは。そもそも、真面目に生きた人間もまた恥の多い人生になるのでは? とまた考えてしまいます。真面目に生きることもまたもったいないことだとは思います。もちろん犯罪などはいけないとは 思いますけど。ある程度は羽目を外して酒におぼれ、道端に寝るくらいの豪胆さは人間必要かと。
映画の中では、太宰治以外にもたくさんの作家が出てきます。そしてそのすべての作家と言い合い、喧嘩し、世論をかわし。まさに昔の作家っぽいと見たときにはにやにやしておりました。
小説雑誌で指名し、批判し、喧嘩しあう。今の作家ではあまりないかもしれませんが、昔の作家達はよくそんな言い合いをしていたそうです。
「お前の作品は実にくだらない!」
「 なんだとこの野郎!」
「低俗な争いだこと。俺のことを巻き込まないでもらっても?」
想像ですけど、こんな感じのことをしていたんだろうな。
https://www.netflix.com/search?q=dazai&jbv=81346034
彼の話を書くにはもう少し時間が必要ですね。もう少しすれば文章力も戻るはず……wまだまだ稚拙な文章なので、そんな文章を皆様に読ませている私もまた、恥の多い人間です。
それではまた。